「科学」が「世論」に負ける

社会

コロナ騒ぎなどを始めとして、「科学」が「世論」に負けることは、社会においてよく見られます。

人間の感情や非合理性を考えると当然のこととも言えますが、「科学的根拠」が無視されて物事が決められて社会がまわるのは、危険であることは間違いありません。

そもそも「科学」や「世論」とは何なのか、そしてなぜ「科学」が「世論」に負けるのかなどについて、説明していきます。

「科学」が「世論」に負けるとは?

東大医学部の和田教授という方が、ダイオキシン問題の際に

  • 科学が社会に負けた

と言ったそうです。

これは、

「物を燃やした時に、ダイオキシンが発生する。ダイオキシンは、人体にとって猛毒である。」

という誤った風評が広がったことによります。

この事実ではないことを、メディアが煽り立て、いわゆる「ごみ問題」が騒がれるようになりました。

その結果としてゴミの分別に繋がり、そしてゴミ袋有料化などの、今の状況に至るわけです。

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しかし実際には、

  • ・適切な焼却炉を使えば、ダイオキシンは出ない。
  • ・そもそもダイオキシンは、人間に有害ではない。

というのが、科学的根拠に基づいた事実です。

しかし、いくら科学的根拠を示そうと、メディアによって煽られた「世論」が、まかり通ってしまうのです。

当然ながら、その「世論」には科学的根拠はありません。

要するに、「科学」が「世論」に負けるとは

  • 真実は葬り去られ、真実でないものが真実として扱われてしまう

ということですね。

そしてこのようなことは、ダイオキシンに限らず、様々なことで起こってしまっています。

現在のコロナ騒ぎなどは、典型的な例ですね。

科学的根拠は全く無視され、科学的根拠のない自粛やマスクやソーシャルディスタンスが、社会的に当たり前のようになっています。

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そしてそれを後押しするような世論も出来上がってしまっていますね。

思想と科学の違い

では、そもそも「科学」とは何でしょうか。

それを理解するためには、「思想・考え」と「科学・学問」を比べてみると、わかりやすいです。

科学は広い意味で、学問とも言えます。

「思想・考え」と「科学・学問」の違いは、再現性があるかどうかです。

「思想・考え」は、あくまでも意見の域を出ていませんから、再現性はありません。

しかし思想や考えを実証などすることで、再現性があることを立証することが出来れば、それは「科学・学問」に昇華します。

ただし、思想や考えがあるからこそ、そこから仮説が生まれ、科学や学問が生まれます。

  • 思想・考え → 仮説 → 科学・学問

思想や考えが、スタートになる重要なものであることは、間違いありませんね。

世論って何?

では、世論は何で作られているのでしょうか。

科学が世論に負けるなどあることから、科学的根拠によってのみ世論が作られているわけではないことは、わかりますね。

国民の思想とか意見とか??

確かに国民の思想や考えからの意見によって、世論が作られているという面もありますよね。
でも、もっと世論を作るのに大きな影響を与えているものがあります。

それが、国民の感情です。

「科学・学問」どころか、「思想・考え」ですらないのです。

国の方向性などを決める際に、指標とするべきことは

  • 〇:科学的根拠や学問的事実
  • △~×:思想・考え
  • ×××:感情

となります。

これは、感覚的にもわかると思います。
感情で国の方向性を決めていたら、大変なことになってしまいそうですよね。

しかし、それが現実的に起こっているのです。

「世論」という感情論が、あたかも正しいことであるかのように行われているのです。

それが、科学や学問から見たら、明らかな誤りだったとしてもです。

そしてその世論は、メディアなどによって煽り立てられて作り上げられたものだと理解もせずに、国民は声を上げているわけです。

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現在の民主主義の欠陥と対策

本来、民主主義とは

  • 国民が選んだリーダーたちが、国を動かす

というシステムのはずです。

リーダーたちは、国民が出来ない冷静な判断や、理に適った政策を実行することを期待されます。

しかし現在の民主主義は、その本質から乖離しています。政治家は、国民の機嫌を損ねないような公約や政策に終始しています。

そして国民の機嫌を煽るのは、メディアです。

国民は科学的根拠も持たず、そして思想すらもないにも拘らず、操作・洗脳された感情で騒ぎ立てるのです。

これは、民主主義ではなく、「大衆主義」「愚民政治」と言います。

要は、馬鹿が騒いでめちゃくちゃやってるわけです。

しかし原則が多数決であるため、科学的根拠に基づいた声は消され、馬鹿の大騒ぎが通ってしまいます。
その結果、「科学が世論に負ける」ということが起こるわけです。

馬鹿な大人たちは、自己責任ですから、勝手にすればいいです。

しかし、このようなことを繰り返していくことで、未来を壊していいはずがありません。
大人は、未来を壊す権利はありません。

むしろ、未来を良くして作り上げる義務があります。

そのためには

  • ・政治家やメディアが改善される。
  • ・国民の民度を上げる。

という対策しかありません。

どちらも実現できなさそうですが、少なくとも国民の民度が上がらなければ、政治家やメディアが良くなることはないでしょう。

つまり、国民一人一人が意識して、賢くなるしかありません。

感情を振りかざすのではなく、しっかり学び考え、その上で自分を疑いながら判断するのです。

そして判断する材料としては、必ず科学的根拠などを用いなくてはいけません。

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まとめ

  • ・「科学が世論に負ける」というあってはならないことは、よく起こる。
  • ・「科学・学問」と「思想・考え」の違いは、再現性があるかどうか。
  • ・世論は科学でなく、思想ですらなく、ただの感情。
  • ・現在の民主主義は、大衆主義・愚民政治になってしまっている。

まずは、メディアなどを疑い、自分で調べて考えるということから、やっていきましょう。

脱思考停止です。

自分のためだけでなく、自分の子供達のためにも、とにかく学んでいくことが大切です。

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