突然ですが、皆さんは歯医者に定期検診を受けに行かれていますか?
定期的に行かれている人は、その時点で意識が高い人です。
とても素晴らしい習慣です!!
しかし残念ながら、歯医者で行われている定期検診の中には無意味と言っていいレベルのものが多く存在します。
そんなわけないだろ!!
せっかく時間とお金を使って受けている定期検診が無意味だと言われたら、こんな風に思いますよね。
でも事実なのです・・・・
では歯医者での定期検診の本来の目的が何なのか、わかりますか?
多くの人は
- ・虫歯や歯周病のチェック
- ・歯のクリーニングをすること
というように思われているのではないでしょうか。
「虫歯や歯周病のチェック」に関してはその通りですが、クリーニングに関しては正直「ついで」です。
検診の主な目的ではありません。
私は月に1回のペースで
クリーニングしてもらってるから
安心だわー
このようなことを言っている人が結構いますが、何も安心ではありません。
百歩譲って安心は個人の感情だとしても、クリーニングしてもらっているから虫歯や歯周病にならない安全を得ているわけでは全くありません。
ただの勘違いです。
では歯医者での定期検診の本来の目的や、クリーニングしてもらっても安全ではない理由などを説明していきます。
歯垢と歯石を知ろう
定期検診の本当の目的を知るために歯垢と歯石について理解しておく必要がありますので、歯垢と歯石について簡単に説明しますね。
歯垢(プラーク)
細菌の塊
やわらかい
歯磨きで除去できる
うがいでは除去できない
歯石
歯垢が石灰化したもの
硬い
歯磨きで除去できない
歯医者の器具で除去する
歯垢は歯磨きで除去できることは、重要なので覚えておいてください。
また「虫歯や歯周病の主な原因は歯垢」ということと「歯垢は食べたらすぐにでき始めて歯に付着する」ということも覚えておいてください。
定期検診の本来の目的
定期検診の本来の目的は
- ①虫歯や歯周病を予防する・進行を抑える
- ②虫歯や歯周病を早期発見し、早期治療につなげる
- ③歯石を除去する
最も重要な目的は①になります。
では虫歯や歯周病を予防したり進行を抑えたりするためには、どんなことが必要でしょうか。
ちゃんとキレイにしておくことですな
そうです。
もう少し正確に言えば、「歯垢をしっかり除去した状態を維持する」ということになります。
虫歯や歯周病の主な原因は歯垢でしたよね。
では歯医者の定期検診のクリーニングで歯垢を取ってもらうことは、虫歯や歯周病の予防や進行の抑制に有効でしょうか。
はい、ほとんど意味ありません。
なぜかというと、歯垢は食べたらすぐにできて歯に付着してしまうからですね。
つまり歯医者のクリーニングで歯垢を取ってキレイになったとしても、その状態は次の食事までしか継続しないのです。
仮に月に1回クリーニングをしていたとしても、1カ月のうちせいぜい数時間しかキレイな状態は保証されないということです。
意味ないっすね!!
要するに、自分で行う毎日の歯磨きでちゃんと歯垢を除去しなくてはいけないのです。
ただし、キレイに磨けているかどうかを自分で判断することができませんよね。
だからこそ検診で磨けているかのチェックをしてもらい、磨けていないようであれば磨けるように指導を受けることが必要なのです。
そして指導を受けたことを普段から実践することで、虫歯や歯周病の予防や進行の抑制に繋げなくてはいけないのです。
セルフケアの向上ですね。
もちろん②の早期発見や③の歯石の除去も大切ですが、このセルフケアの向上こそが歯医者での定期検診の最大の目的です。
無意味な定期検診
本来であればセルフケアの向上を第一目的にしなくてはならない定期検診ですが、残念ながら無意味な定期検診が数多く行われています。
とりあえず歯医者や衛生士がクリーニングをすることでキレイにして、患者はさっぱり気持ちよくなって終わりって感じです。
これは歯医者サイドにも患者サイドにも原因があります。
歯医者サイドからしたら、患者が検診に来てくれて利益になればいいわけです。
患者サイドからしたら、とりあえずさっぱりさせてくれればいいわけですね。
患者サイドの気持ちはわかりますが、病気の予防という本来的な目的にはまるで効果はありませんね。
患者の皆さんに理解してほしいこと
皆さんに最もわかってもらいたいことは、「自分の健康を守るのは自分しかいない」ということです。
歯医者に限らず、病院などに通えば健康が手に入るわけではありません。
多くの場合、健康を損なうのは日頃の生活習慣によるものです。
逆に言えば日頃の生活習慣を見直すことで、健康を維持できます。
口腔内で言えば、この日頃の習慣というのは主に歯磨きです。
歯医者での検診によって、歯磨きというセルフケアを向上させて口腔内の健康を維持させる必要があるのです。
もちろん検診で悪いところが見つかった場合は治療が必要ですが、できるだけ治療が必要にならないようにしましょうね。
もし定期検診に行った歯医者で歯磨きの状態を評価されず指導もされないようであれば、検診に言っている意味がありません。
そのような場合は違う歯医者に変えるようにしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。